週刊 uncool life #3
先週紹介した Cursor、トライアル期間が 2 週間と知らず、いつの間にか終了してしまった。アップグレードは$20/月。うーん悩ましい。。。
ところで最近 three.js journey という、JavaScript から手軽に 3D グラフィックを扱えるライブラリである three.js を学ぶためのオンラインコースをやっている。
three.js の使い方だけではなく、Blender を使った 3D モデリングやシーングラフィックスの考え方など、3D についての理解を深めることができるコンテンツになっていてる。
総時間数 93 時間の超大作であり、完走するのがひとまず目標ではあるのだが、今のところとても楽しくやっている。
調子に乗ってポートフォリオサイトのトップページに 3D オブジェクトを配置してみたりしたので興味があれば覗いてみてください。
今週のニュース
音楽配信と動画配信で収益力が高いのは?決算書の数値から読み解く
サブスクリプションで収益を上げているコンテンツ配信サービスの Spotify と Netflix。 コンテンツが音楽か動画かというだけで一見似たビジネスに見える両者の決算書の中身から違いを解説する記事。
Spotify 上で音楽が再生されると、その再生時間に応じて権利者にロイヤリティが支払われる。再生時間が長ければ長いほど権利者が受け取るロイヤリティは大きくなるため、Spotify 側から見るとこのロイヤリティ費用は変動費となっている。
一方 Netflix は、コンテンツを自社で制作している。制作されたコンテンツは資産として計上され、その費用は償却費として徐々に費用化される。この償却費は固定費となるため、コンテンツがとんでもなくバズったとしてもその分の費用は増えない。
収益の増加に対して費用も増加する Spotify に対し、Netflix は収益が増加しても費用が増えないため利益率が高くなる、という違いがある。
そしてキャッシュフローにも大きな違いが。
Spotify は再生時間に応じて支払いが発生するため後払いになるのに対し、Netflix はコンテンツ制作の支払いをしたのちに収益が発生するため、配信により収益が発生するよりもずっと前に支払いをしなければいけない。
キャッシュの動きとしては Spotify の方が良い、ということが言える。
パッと見て大きな違いがなさそうに見える両者が、決算書を見るとこんなにも違う、という驚きがあり面白かった。
Cloud Run のサービスメッシュを試した
Google Cloud Japan による Zenn の記事。Cloud Run でサービスメッシュが利用できるようになったため、その試し方を解説している。
サービス間の認証を透過的に行ったり、わかりやすいドメイン名をつけたり、Cloud Tracing も透過的に行ったりと、サービスメッシュを利用することでサービス間通信がとても楽になる。
設定しないといけない項目はいくつかあるが、Cloud Run だけでマイクロサービスを構築しているようなチームにとってはとても便利な機能。
「○○ がないからできない」から「○○ があればできる」へ: 起業家的リソースフルネス
起業家のリソースに対するマインドセットの話。
今あるリソースをクリエイティブな方法で最大限活用する、というのは実行する難しさはあれどある意味当然の話。 起業家にはそれに加え、そのリソースを活用して得た信用をレバレッジにして新しいリソースを獲得するというサイクルを回すことが求められる。
その際「リソースがないからできない」という思考から「リソースがあればできる」という発想を転換することで想像力を広げやすくなる、という話。
AI によって僕たちの仕事はどう変わるか 後編
AI と労働について考察された三部作の後編。(無料で読める範囲しか読んでいないので、その範囲で書かれた内容について。)
大量の過去データを使って未来を予測する AI により、中央値付近の「よくある」的な発想はカバーされてしまうこれからの時代。人間に求められるのは、裾野の部分・外れ値の中から実は合理的なアイデアを掘り出すことになっていく。
本文ではわかりやすく説明するため「バカな」と「なるほど」という言葉を本のタイトルから引用していたが、「バカな=意外性」を生み出す自由な発想とその中に「なるほど=合理性」を見出す洞察の二つの能力が人の仕事として必要になってくる。
行き合いの空
「行き合い」という言葉は辞書的な意味として季節の変わり目のことを表す、ということを知った。
夏と秋の変わり目の今は夏らしい入道雲と秋らしいうろこ雲やすじ雲が両方見られる「行き合いの空」が見られる。
昼間は相変わらず暑いのだけれど、朝晩は涼しくなってきているのを感じるし、虫の声も次第に大きくなっており、まさに夏が去り、秋が訪れる「行き合い」を感じる季節。
highest exit velocities by los angeles dodgers this year
野球において打ち出す球の速度、打球速度が速ければ速いほどヒットの確率が高くなり、加えて角度が良ければホームランも増えるため、打者の能力として重要視される指標の一つになっている。
大谷選手も打球速度を意識してトレーニングしている、という話を聞いたことがあり、実際メジャーでもトップレベルに打球速度が速い(参考: Exit Velocity & Barrels Leaderboard)のだが、メジャーの珍記録を含めた様々な記録を紹介する X アカウント Codify によると、今季のドジャースの打球速度トップ 25 まで大谷選手が独占してしまった模様。 流石。笑
パワーももちろんだが、スイングがとても綺麗でまさに技術の塊という感じ。
今週読んだ本
イノベーション・オブ・ライフ — クレイトン・クリステンセン
「イノベーションのジレンマ」で有名なハーバード・ビジネス・スクールの教員クレイトン・クリステンセン教授。
教授はコースの最後に人生をどう生きるかについて語るのが恒例になっていたそうだが、この「イノベーション・オブ・ライフ」はその講義の内容を書籍にした、ビジネス書とは毛色の違う一冊。
経済学やその他の理論を使い、人生をより良く生きるためにはどうすれば良いのかについて考察する。
家族の関係を大事にすると幸福度が増える、といったことを語る本はよくあるが、本書はそういった相関関係からさらに一歩踏み込み、因果関係を明らかにしているため、これまで以上に納得させてくれる内容。
とはいえ理論と実践は別で、実践するのが難しいのではあるが、因果レベルで納得していれば道に迷いにくくなるのではないかと思う。
今週末はハッカソンに参加しています。来週報告しようと思うのでお楽しみに。
ではまた来週!
(こちらより質問や感想をいただけると嬉しいです!)